Published: Sep 17, 2025 by 宍戸 直樹
YANS2025 参加報告
2025/9/17~2025/9/19、欅研究室の解良智紀(M1) /早田大紀(B3) /政野美和(B3)と同研究科所属の宍戸直樹(M2) が、第20回言語処理若手シンポジウム(YANS2025)に参加し、研究発表を行いました。
概要
YANSは、自然言語処理、計算言語学および関連分野の若手研究者および技術者の学問研究および技術開発の促進をはかり、この分野の学問および産業の進歩発展に貢献することを目的として、年に1度開催される研究シンポジウムです。
1日目
初日はハッカソンが開催され、「算数問題を題材に、学習データの作成・改善を通じてLLMの性能をいかに高めるか」というテーマで、グループごとに精度を競いました。手法は主にSupervised Fine-Tuning（SFT）とDirect Preference Optimization（DPO） に分かれ、各グループが多様な工夫を凝らしました。 その結果、宍戸直樹がSFT部門優秀賞を、政野美和がSFT部門YANS運営委員特別賞をそれぞれ受賞しました。
2日目/ 3日目
2日目と3日目は、講演・ポスター発表・交流会が行われました。
講演
2日目にはグーグル合同会社の工藤拓氏、3日目には筑波大学の落合陽一氏が登壇され、非常に興味深い講演を行って頂きました。
交流会
所属や年齢に関係なく意見交換できる場が設けられ、例えばラウンドテーブルセッションでは、学生と社会人が混ざり一つのテーマについて議論し合うという貴重な体験を経験しました。
ポスター発表
参加した4名それぞれが準備してきた研究内容を発表すると共に、他の参加者の発表を聞くことで自然言語処理分野への理解をさらに深めました。 発表終了後に行われた授賞式では、早田大紀と政野美和がスポンサー賞を受賞しました。
参加者のコメント
宍戸直樹
自身の研究は自然言語処理と金融を組み合わせたものであり、純粋な自然言語処理研究ではないため聴衆が集まらないのではと懸念していました。しかし、想像以上に多くの方々に関心を持っていただき、活発な質疑を通じて新たな気づきを得ることができました。また、ハッカソンではチームメンバーの支えを受けながら取り組み、賞をいただく結果にもつながりました。YANSでは非常に有意義な時間を過ごせ、参加して良かったと心から感じています。今回得た知見を今後の研究活動に活かし、さらによい研究ができるようにしていきたいと考えています。
解良智紀
8月中旬にYANSで発表することになり、準備期間が短く本当に間に合うか不安でしたが、無事に発表を終えることができて安心しました。ハッカソンやポスターセッションを通じて、多くの方から研究やキャリアに関して貴重なアドバイスをいただき、とても充実した時間になりました。参加して本当によかったと感じています。 最後に、欅先生をはじめとした欅研の皆さん、小町先生・小町研の皆さん、YANS運営委員・スポンサーの方々、そして共著者の皆さまに、心から感謝申し上げます。
早田大紀
初めての発表でとても緊張していましたが、発表を聞きに来てくださった皆さまが真剣に聞いてくださり、また貴重なご質問をいただけたことで、今後の研究の方向性を考えるうえで大変参考になりました。 さらに、さまざまな方々のポスター発表を拝見し、同世代の方々と交流する中で、多くの刺激を受けることができました。 今回のYANSへの参加を通じて、たくさんの学びを得るとともにスポンサー賞（株式会社マネーフォワード賞）をいただくことができ、とても充実した時間を過ごせました。このような機会をいただきました共著者の皆さま、そして運営委員の皆さまに、心より感謝申し上げます。
政野美和
初めてのポスター発表でとても緊張していましたが、多くの方々と交流することができ、自分の研究について議論することの楽しさを強く実感しました。1日目のハッカソンや2日目のナイトセッションなどで、同年代の学生の方々や、大先輩の研究者の皆様にお会いすることができ、今後の研究への意欲を一層高めることができました。来年もぜひ参加したいと感じています。その際には、今回以上に多くのことを理解し、より活発な議論ができるよう、日々知識を積み重ねていきたいです。 今回、スポンサー賞（ストックマーク株式会社賞）をいただくことができましたが、これはひとえに共著者の皆様をはじめ、発表準備にご協力いただいたすべての方々のおかげであると感じています。心より感謝申し上げます。また、このような貴重な機会を設けてくださったYANS運営委員の皆様にも深く御礼申し上げます。
スポンサー賞をそれぞれ受賞した政野美和と早田大紀
